2022年も残すところ2か月、依然として新型コロナウィルスが流行しており、不自由な生活を強いられている方も少なくないかと存じます。
更には、年末に向けて空気が乾燥し、インフルエンザ等の感染症も流行し始める季節になりました。
近頃は、朝晩には気温がぐっと下がる事も増えてきて、今年は例年より厳しい寒さの冬がやってくるとの予報もあります。
冷え症などにお困りの方が、増えてくる季節かと思います。
身体が冷えると、「肩こり・頭痛・不眠・生理不順」など様々な形で身体に不調をきたしてしまいます。
そんな冷えに対して、手足などが冷えて辛い部分を温めてもなかなか改善しなかったという経験をされた方も多いのではないでしょうか。
慢性的な冷えの原因として、身体のバランス機能が崩れ、本来ある調節機能が上手く働かなくなっている事が挙げられます。
この調節機能を改善しなければ、いくら手足を温めても根本的な解決にはならないのです。
そんな冷え症でお困りの方々に試していただきたい、「ショウガ」の話を今回させて頂きます。
ショウガは、身近な食材として、また薬用として世界中で広く用いられている植物です。
皆さまも料理に活用したり、飲み物に入れたりと普段から取り入れている方も多いのではないでしょうか。
もともとは、漢方薬として伝えられ(日本では2~3世紀ごろに中国より伝来したと言われています)、のちに食用として広まった生姜。
漢方に使われる生姜には、「生姜(しょうきょう)」、「乾姜(かんきょう)」があります。
「生姜(しょうきょう)」は、生のショウガを乾燥させたもののことを指し、葛根湯や桂枝湯、加味逍遥散など、よく使われる漢方薬の中にも含まれています。
「乾姜(かんきょう)」は、湯通し又は蒸して乾燥させたものを指し、小青竜湯、苓甘姜味辛夏仁湯、半夏瀉心湯、四逆湯などの漢方薬に含まれています。
いずれも身体を温め、代謝を活発にする作用があります。
日本の民間薬では、すりおろしたショウガにハチミツをたらしてお湯で溶いた「ショウガ湯」が長く親しまれてきました。
冷え症や風邪の引きはじめに飲むと、身体をポカポカ温めてくれます。ショウガの辛味・香り成分であるジンゲロール・ショウガオールには、殺菌・抗酸化作用
血行促進・保温等の効果があり、体温上昇による代謝・免疫力の上昇にも期待ができます。
私自身も昔から風邪っぽい時には、「ショウガ湯」を愛飲してきました。
昔からあるショウガ湯ですが、最近では様々なタイプの物があります。
シロップタイプの商品に多いのが、ハチミツに漬け込まれた商品です。喉の痛み緩和や風邪予防のために、飲みやすいハチミツ入りがピッタリです。
「葛入り」のショウガ湯は、身体を温めたい方にオススメです。葛湯には、とろみがあるため、冷めにくく、味わいながらゆっくり飲むと、お腹の中からジワッと温まります。
また、葛は「葛根湯」の原料なので、風邪の引きはじめに飲むにもオススメです。「本葛(くず粉)」を使用している物を選びましょう!
冷え症対策や風邪予防のために飲む方が多い「ショウガ湯」ですが、加えて美容も意識したい方は、黒糖入りの商品を選んでみてください。
黒糖には、カルシウム・カリウム・リンなどのミネラルが豊富です。
ダイエット中の方は、甘くないカロリー控えめのショウガ湯に注目してみましょう。最近では、砂糖などを使用せず、小豆・さとうきび・黒糖の自然な甘さを使用し、
1杯10~50カロリー程度まで抑えているものや繊維が含まれているものもあります。
市販で売られているショウガ湯は、飲みやすくするために甘味料を多く入れ、カロリーが高い商品が多いです。
市販のショウガ湯の1杯分の平均カロリーは、100カロリー前後のため、ダイエット中・糖質制限中の方は、飲みすぎに注意しましょう!
1杯分のカロリーもチェックしてみてください。
このように色々なタイプのショウガ湯があり、味も色々とあります。
ひかり薬局でもオススメのショウガ湯を置いていますので、ご興味のある方は、是非スタッフまでお気軽にお声がけ下さい。
新型コロナウィルスやインフルエンザなど、様々な感染症が流行しやすくなる季節です。
手洗い、うがいなどの基本的な感染症対策はもちろんのこと、のどの潤いを保ち、過度に身体を冷やさないよう心掛け、ショウガ湯と一緒に
厳しい冬を乗り切りましょう。
執筆 ひかり調剤センター