皆様、いつも当コラムを拝読いただきまして、誠にありがとうございます。今回、コラムを担当させて頂く、徳島県徳島市のひかり薬局山城店です。
本年は正月に能登半島地震があり、後の豪雨災害にも見舞われ被害は甚大となりました。
毎年のように起きる大きな災害、そのような時、医療チームが災害現場に派遣される事は、耳にした事があるかもしれません。
薬剤師も、病院のチームや、薬剤師会のチーム等で被災地に行きます。
能登へは徳島県からはモバイルファーマシー(医薬品を搭載し移動先で薬局として機能する車両)も出動しました。
薬剤師の私は薬局から車で40分ほどの山間部に住んでいます。全国でも珍しく消防署の無い町。
若いころより地域の消防団に所属し、火災、水害、人命捜索などの時に最前線で活動するのは私たちでした。
そのような経験から、災害には大きな関心があり、防災士の資格も取得。今では災害時における医療体制に対応できる薬剤師の育成もしています。
災害時に困る事のひとつにお薬の問題があります。大きな災害となれば、病院も薬局も被災し、薬の供給も止まってしまいます。
いざという時のために、日頃からの備えが大切になってきます。
慢性疾患など持病でいつも飲んでいる薬がある場合は、数日~1週間分ほど予備薬を用意し、すぐに持ち出せるようにしておくことをお勧めします。
特に糖尿病治療でインスリン注射をされているなど、薬の服用が命にかかわるような場合には予備の薬はたいせつで、可能であれば外出時も持ち歩くと安心です。
災害時のため避難袋を準備している方も多いと思います。
予備薬に加え、怪我や病気対策のため必要に応じて風邪薬や胃腸薬、解熱剤なども一緒に入れておきましょう。
お薬手帳やマイナ保険証も持ち出せるようにすることが大切です。
いつもの薬がなくなっても、また持ち出せなかっても、避難所や臨時診療所が開設されれば、お薬手帳等で確認できます。
同じ薬をお渡しできないにしても、同じ効果のある薬に代替えしてお渡しする事もできます。
備えあれば憂いなし。いつ起きるか分からない災害に対して、普段からくすりの準備をして心配ごとを1つ減らして下さい。
最後までご覧頂きまして誠にありがとうございます。もっと災害とくすりに関するお話を聞きたい方は、ぜひ薬局までおこし下さい。
執筆担当:ひかり薬局山城店